【試験で使用した台本を解説付きで公開】保育士試験「言語表現」の重要ポイントを解説

保育士試験対策

保育士実技試験の「言語表現」の試験準備をしている方に対して

「お話はどうやってアレンジしたら良いの?
語り方で重要なポイントは?」

こんな質問にお答えしていきます。

この記事を書いている私は、
記事を書いている私は、2020年1月に独学で保育士試験に合格しました。
実技試験は「言語」と「音楽」を選択し、一発合格しました。

本記事の内容

①「言語表現」試験内容をもう一度見直そう
②【重要】合格へのお話しのポイント8個
③【公開します】一発合格した私が使用したアレンジした文章をご紹介します
④ 台本を練習したら、誰かに聞いてもらおう

この記事を見てくださった後に、
「お話しのアレンジの仕方や、語り方のポイント」
これらをイメージすることができると思います。

それでは順番にみていきましょう。

①「言語表現」試験内容をもう一度見直そう


まずは、試験内容を見直しましょう。
<言語表現に関する技術について>
3歳児クラスの子どもに、「3分間のお話」をする。課題の4つのうち1つを選択し、
子どもが集中して聴けそうな話をする。
<求められる力>
保育士として必要な声の出し方、表現上の技術、幼児に対する話し方ができること。

課題 (2020年後期試験のものです)
1.「ももたろう」(日本の昔話)
2.「3びきのこぶた」(イギリスの昔話)
3.「おおきなかぶ」(ロシアの昔話)
4.「3びきのやぎのがらがらどん」(ノルウェーの昔話)

●子どもは15人程度が自分の前にいることを想定する。
●一般的なあらすじを通して、3歳の子どもがお話の世界を楽しめるように、3分にまとめる。
●お話の内容をイメージできるよう、適切な身振り・手振りを加えてください

以上が申請の手引きにのっている、試験内容です。
詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。

②【重要】合格へのお話しのポイント8個

使用していた教材と絵本

試験内容が確認できたら、実際に1つお話しを選んでアレンジしていきましょう。
ちなみに私が選んだのは、「3びきのやぎのがらがらどん」です。
橋の上でのトロルとがらがらどんのやり取りが中心で、
繰り返しが多く、話がまとめやすく、お話自体が好きだったのが理由です。

それでは、お話のポイントをみていきましょう。
【重要】合格へのお話しのポイント8個

1.お話しの骨格を理解する
2.台本は3分で終わるようにアレンジする
3.わかりやすいように、はっきりと語る
4.一言一句間違えないように暗誦する必要はない
5.始めと終わりをはっきりとさせる
6.視線は子どもへ向ける
7.話に抑揚をつける
8.自分がお話しを好きになる

1.お話しの骨格を理解する


自分らしいお話しを作る前に、まずお話しの骨格本質を理解する必要があります。
まずは、絵本を手に入れましょう

絵本は、いろいろな出版社から出ていますが、
まずは老舗の絵本出版社を選ぶと良いと思います。
絵本では一番有名な出版社の福音館書店のものがおすすめです。
絵本の世界観や言葉の響などは一流です。
私はこちらの「三びきのやぎのがらがらどん」を購入しました。
<福音館書店の絵本一覧>

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購入したら、絵本を実際に読んでみて、お話の骨格と全体の流れを理解しましょう。
これをとして、自分なりのアレンジを進めていきます。

ご存知の通り、言語表現の試験はお話しを3分間ですることが課題です。
ちなみに、私が選んだお話「3びきのやぎのがらがらどん」の絵本を
普通に読んでみると、4分ほどかかりました。
お話の中で、残しておきたい部分削っても良い部分を決めましょう。
その際、お話しの骨格は変えずに、アレンジすることが重要です。

また、対象年齢は3歳児です。
「三びきのやぎのがらがらどん」は対象年齢が4才からになっています。
そのままお話すると、3歳児には難しい表現があると思います。
伝わりにくい部分は、わかりやすいような言葉に置き換えましょう。

はじめは、絵本をそのまま書き出してみて
それから長さを調整してみてもいいと思います。

漢字を含めて600-800字という記載も対策本にありましたが、
文字数は、話すスピードなどによっても変わってくると思いますので、
あくまでも目安にする程度
で、こだわりすぎなくていいと思います。

3.わかりやすいように、はっきりと語る


言うまでもありませんが、お話しはゆっくり、はっきりとわかりやすいように話しましょう。
それから、声の大きさは重要です。もちろん小さいのは声が届きませんし、
大きすぎてもいけません。設定は、3才の子ども15人が自分の前にいるとなっています。
3才の子どもたちですから、大きな身振り手振りは、
子どもたちを怖がらせてしまう可能性があります。

ちょうど良い大きさの声で話すようにしましょう。

2.台本は3分で終わるようにアレンジする

4.一言一句間違えないように暗誦する必要はない


台本はあくまでも台本です。実際に話してみると、
自分の良い言い回しなどが見えてくると思います。
実際に絵本を読んでいるように、絵をイメージしながら
自信を持って話すことができるよう練習しましょう。

5.始めと終わりをはっきりとさせる

お話しをする前に、「これから〇〇のお話しをはじめます。」
と言って、最初に題名を言って始めましょう。
終わりは、「おしまい」などと、終わりがわかるようにようにしましょう。

6.視線は子どもへ向ける

当たり前かもしれませんが、子どもたちが集中して話を聴けるように、
子どもたちの顔を見てお話しをしましょう。
実際の試験会場はこんな感じです。

実際の試験はこんなイメージです。服装はスーツである必要はありません。

子どもに見立てた椅子が2脚あるので、子供達に目配りして、
視線は子どもに向けましょう。
ただ右から左へ首を動かすのではなく
視線を止めながら、一人ひとりに語りかけるようにすると良いようです。

7.話に抑揚をつける


間をとったり声の強弱をつけるなどメリハリをつける必要があります。
間をとる時には、接続詞の前が良いです。
理由としては、接続詞の前は、場面が切り替わることが多いからです。

登場人物それぞれに、声色を使い分けたり
「〇〇が言いました。」など、
誰が話をしているのかはっきりしている必要があります。
リズム感を大切に、子どもが集中できるようにしましょう。

8.自分がお話しを好きになる


声には気持ちが現れます。お話しを好きになり、楽しんで練習しましょう。

③ 一発合格した私が使用したアレンジした文章をご紹介します


それでは、実際に私が試験の際に使用した台本をご紹介します。
絵本や教材を参考にしながら、自分なりの台本を作りました。
実際にお話しをする時のポイントも解説しているので、
がらがらどん以外のお話しを選択した方も、参考にしていただけると思います。

これから、「3びきのやぎのがらがらどん」のおはなしをはじめます。
→題名を忘れずに言いましょう。題名も3分の中に含まれています。むかし、あるところに、がらがらどんという名前の、
3びきのやぎたちがいました。
ある時、おなかいっぱい草を食べようと、山へ行くことにしました。

→話の設定がわかるようにします

とちゅうの谷川には、橋がかかっており、
そこにはかいぶつのトロルが住んでいます。
大きなめだまをギョロギョロとさせ、美味しそうなやぎたちをねらっています。

→真剣な感じを出す、声を潜めて

→話し始める前に一呼吸おく。場面が変わることをわかりやすくするため。

さて、はじめに、一番小さいやぎのがらがらどんが 橋を渡りにやってきました。
カタ コト カタ コト。

「誰だ、おれの はしを かたことさせるのは」と、
トロルが いいました。

→強くなりすぎないこと

「ぼ、ぼくです。がらがらどんです。」と、
いちばんちいさいやぎは、言いました。
→弱そうに
「うまそうなこやぎだ。ようし、おまえを 食べてやる。」とトロルが言いました。

「まっ、待ってください。これから、中くらいのやぎの がらがらどんが やってきます。ぼくよりずっとおおきいですよ。」→弱そうに
「それなら とっとと いってしまえ!」と、トロルはいいました。

→ここで場面変化なので、一呼吸おく。
しばらくして、中くらいのやぎのがらがらどんが はしを 渡りに やってきました。
がた ごと がた ごと と 橋が鳴りました。

「だれだ、おれのはしを ガタゴトさせるのは」と、トロルがいいました。
→(トロルの雰囲気で少し大きな声で)

「ぼくです。 2番目のやぎの がらがらどんです。」
→(1番目のやぎの時より堂々と)
と、中くらいのやぎの がらがらどんは いいました。

「さっきのよりうまそうだ。ようし、おまえを食べてやる!」トロルが いいました。
→(怖くなりすぎない)

「ちょっとまって。 すこし まてば、
ぼくよりも ずーっと 大きいがらがらどんがくるよ」とやぎが言いました。

→(1番目のがらがらどんよりも自信のある落ち着いた感じで)
「それなら そいつをたべることにするか。とっとと いってしまえ。」
と、トロルが言いました。

するとすぐに、おおきいやぎの がらがらどんが やってきました。
「がたん ごとん がたん ごとん
がたん ごとん がたん ごとん」と
橋が大きくゆれました。

→大きいやぎがやってきたと、大きさが感じられるように
クライマックスへ向けて、お話しが盛り上がっていくようにする

「だ、だれだ。おれさまの橋を 揺らすやつは。」
と、トロルが いいました。

→少し慌てさせる

「おれだ! おおきいやぎの がらがらどんだ!」
そこには、大きな角を持った強そうなやぎがいました。

→トロルと声は変えるが、自信を持った声で胸を張る

「おお、うまそうなやぎだ。 おまえを 食べてやる!」
と、 トロルが言いました。

→強い口調で、身振り手振りを入れてもOK

すると、がらがらどんが、トロルに飛びかかりました。
そして、つのと ひづめで あっという間にトロルをやっつけました。

→大きなやぎがどうやってトロルをやっつけたかをわかりやすく表現する

「わ-------」 トロルは 川へ 落ちていきました。

→場面が変わる 一呼吸おく
それから、3びきの やぎの がらがらどんたちは
草を たくさん食べ、 まるまる太って 帰りましたとさ。
おしまい。

→ハッピーエンドなので、口角を上げて明るく終える。
終わりは、はっきり、あっさり終える。

<話の中でのポイント>

吊り橋の揺れ方をやぎの大きさ(小→中→大)に合わせて、わかりやすく表現する

小「かた こと」
中「がた ごと」
大「がたん ごとん」

吊り橋の揺れがわかるよう擬音語を使って表現する。

●3匹のやぎが登場するので、口調がだんだんたくましくなるようにする。
※中くらいのやぎは、小さいやぎと大きいやぎの中間のため、特徴がなくなりがち。工夫して表現しよう。
トロルのセリフは怖くなりすぎないよう注意する。

いかがでしたか。練習をある程度して、暗誦できるようになったら、
家族など誰かに聞いてもらう練習をしましょう。
今回お伝えしたポイントを踏まえて練習を重ねていけば、
必ずあなたにあったお話ができると思います。

絵本を読み直して思いますが、何十年も読み継がれている物語は
素晴らしいですね。絵や言葉の響きが、よく考えられていて、
子供の想像力を育むためにとても大切だと思います。

それでは、以上になります。
読んでいただき、ありがとうございました。



<福音館書店の絵本一覧>

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