パリの地下鉄・バス・RERが乗り放題になる“Navigo”とは?使い方や購入方法について知りたい。
と思っている方に対して、パリの観光に欠かせないメトロ(地下鉄)やバス、RER(近郊電車)をお得に利用できる“Navigo”の詳細、使い方、購入方法、注意点などを詳しくご紹介致します。
・“Navigo” とは【パリの交通機関:バス・地下鉄・RER・トラムが乗り放題のICカード】
“Navigo”ナヴィゴとは、パリの交通機関「地下鉄(メトロ)、RER(近郊鉄道)、トラム、バス」を利用する際、これらの交通機関を自由に乗ることができるICカードです。
日本でいう、Suica やPASMOのような交通系ICカードで、指定額をチャージすれば月曜から日曜日まで何回でも乗り放題になります。
価格は35€(運賃30€+カード発行手数料5€)で、期間中パリ市内はもちろん空港、ヴェルサイユ宮殿やディズニーランドパリなどへのアクセスが可能です。
かなりお得で最強なカードですが、利用期間が曜日で縛られているなど、利用に対しての注意点がいくつかありますので後ほど詳しくご説明します。
ここでは観光客用「Navigo Decouverteデクーベルト」についてご説明します。
以下、“Navigo”と表記します。
“Navigo”には日、週、月、年の4種類があります。
今回は一週間使える、観光に便利な“Navigo Semaine”「ナヴィゴセメーヌ」についてご説明いたします。「Semaine(セメーヌ)」はフランス語で「週」という意味です。
・“Navigo” こんな人に最適
“Navigo”はこんな人に最適です
ヴェルサイユ宮殿またはディズニーランドパリに行く
目的地と、何曜日に到着するかが重要です。理由はこのあと説明します。
・“Navigo”でどこまで乗れる?【ゾーン Zoneとは?】
パリの交通機関を利用する際、注意したいのはが「ゾーン Zone」です。パリとその近郊を区域別に分けたものです。Zoneは1-5まであり、行き先がどのZoneかによって料金が設定されています。
ZONE | 地域 |
ZONE1 | パリ市内(20区内) |
ZONE2 | パリ周囲 |
ZONE3 | ラ・デファンス |
ZONE4 | ヴェルサイユ宮殿、オルリー空港、サン・ジェルマン・アン・レー |
ZONE5 | シャルルドゴール空港、ディズニーランドパリ |
Navigoは利用するZoneによって料金が変わります。Zone1の観光地が密集しているパリ市内が含まれるのは一つしかないため、Zone1-5の区間を購入するのがいいと思います。「Zone1-5のNavigo」を購入すればこれ一つでパリ市内から少し離れたベルサイユ宮殿や、ディズニーランドパリ、シャルルドゴール空港まで主要な観光地まで乗り放題で利用できます。
区域 | Navigoの価格 |
ZONE1-5 | 30€ |
ZONE2,3 | 27.45€ |
ZONE3,4 | 26.60€ |
ZONE4,5 | 26.10€ |
・“Navigo” のメリット4つ
その①お得に移動ができる
通常、交通機関利用時のチケットはT ticket +と呼ばれ、片道2.1€かかります。メトロ、RER、バスなど公共交通機関のチケットは全て共通でこのチケットで乗ることができます。
“Navigo”は、発行手数料5€+運賃30€で一週間乗り放題のICカードです。
期間中に15回以上(一日あたり2回以上)交通機関を利用すれば元が取れます。これだけですと本当に元が取れるか不安になる方がいるかもしれません。しかし、パリ市内からシャルルドゴール空港を走るロワシーバスは、「Navigo」に含まれます。
空港からの移動にロワシーバスを利用するのであれば、往復32.4€分が乗り放題になりますので、これだけで元が取れます。空港バスが乗り放題の対象に入っているのは、かなり大きいですよね。どちらか片道でもロワシーバスを期間内で使用するのでしたら購入の価値があるでしょう。
その②毎回チケットを購入する必要がない
観光の際には乗り慣れていない交通機関を利用するので、毎回券売機で切符を買うのはお金の計算も面倒ですし、ストレスがかかります。「Navigo」は一度支払いを済ませれば、期間中は追加で切符を買ったりお金をチャージする必要がありません。もし乗り間違えても、乗り放題ですので追加でお金を払う必要がなく損することがありません。
その③1週間乗り放題(月〜日まで)
月曜日に到着しチケットを購入すれば、日曜日まで一週間有効となります。ただし注意点がありますので後ほど詳しくご紹介します。
その④空港でカードの発行ができる
フランスに到着してすぐにシャルルドゴール空港で発行ができます。ロワシーバスでパリまで移動する場合は空港で発行することをおすすめします。
・“Navigo”のデメリット4つ
その①“Navigo”の利用期間は月曜はじまりの日曜終わりのため、到着日によっては使えない
一週間チャージの単位は、「月曜日〜日曜日」で変更はできません。購入日から一週間ではないのでご注意ください。7日間しっかり使うには月曜日に購入する必要がありますが、到着した曜日から日曜まで4〜6日使えれば元が取れると思います。
その②金曜日以降になると、翌週月曜日分のチャージしかできない
金曜以降に到着した場合、その週のチャージができないため、「Navigo」を当日から利用ができません。しかしながら、窓口や発券機で翌週分のチャージはできます。
自分が何曜日にフランスに到着するのか、その後の滞在期間も含めて購入を検討してください。
その③窓口で手続きが必要
「Navigo」は、券売機で発券ができません。最初に発行する場合は窓口で手続きが必要だと覚えておいてください。なお、一回「Navigo」を発行してしまえば次回からは発券機でチャージできます。筆者は初めてのパリ旅行でNavigoを発行する時に、券売機で発券できると勘違いし、カード発行まで苦労しましたので皆様もお気をつけください。
その④証明写真が必要
カード発行には、2.5×3.0cmの証明写真が必要です。フランスに到着してから写真を撮りに行くのは面倒ですので、私は日本から写真を準備して持って行きました。
・“Navigo”利用者の声
筆者もパリ旅行で大変お世話になった“Navigo”ですが、旅行で実際に利用された方の声はこちらです。
※現在価格が改定されていおり、チケットの値段は30€です。
パリの交通ICカード"Navigo"購入。
月~日(曜日固定)の最大7日間使えるパス"Semaine"は27.8ユーロ。これでパリ市内のみならず、郊外のヴェルサイユ宮殿や空港へも行けるので滞在日程によってはかなりお得。
ちなみに顔写真が必要なので日本から持参した。 pic.twitter.com/s4tfxE2jnP— Gtb (@gtb_jk) February 17, 2020
・“Navigo”発券する方法
シャルルドゴール空港からロワシーバスを利用する方は、「ターミナル2」に日本でいう「みどりの窓口」のようなチケット売り場がありますので、そこで「Navigo」を発券しましょう。その他、パリ市内でも窓口のある駅で購入できます。私は、ルーブル美術館近くの窓口のある駅で購入しました。
窓口に行ったら、
「Navigo Semaine,please」[ナヴィゴ、セメーヌ プリーズ](ナヴィゴ、一週間お願いします)と言います。
証明写真(2.5×3.0cm)を渡すと、窓口の人が手続きしてくれます。
証明写真の上の白い枠の部分に名前を書く欄がありますので、忘れずに記載してください。名前の記載がないと違反になるようです。私は念の為ペンを用意して行きましたが、発行の際に窓口の人が貸してくれました。
・“Navigo”を使った交通機関の乗り方
ここでは「Navigo」使った地下鉄の乗り方を説明します。
乗り方は簡単で、日本のSuicaなどのICカードと使い方は同じです。
まず改札に入る前にタッチが必要です。こちらの紫色のマーク部分にカードをタッチすると入場ができます。
「ピッ」という音が鳴る場合と鳴らない場合がありますが、ちゃんとタッチしていれば問題ありませんのでそのまま改札を通りましょう。
バスやRERも同じ要領で乗る前に紫のマーク部分にタッチしてください。
メトロ(地下鉄)・バスは降りる時のタッチは不要です。RERでは降りる際にタッチが必要です。
・【簡単】経路の調べ方【Google mapを活用しよう】
“Navigo”のことはわかったけれど、目的地までの行き方ってどうやって調べたらいいの?
と思っている方に対して、目的地への検索方法についてご説明します。
パリの地下鉄、RERは路線はかなり多く、覚えるのが大変です。しかし、パリ旅行が初心者の方でも心配する必要はありません。
ネット環境を整えて、スマホを確実に使えるようにしておけばパリの移動は簡単にできます。
ここからは実際にGoogleマップの使い方を説明します。今回はエッフェル塔からエトワール凱旋門に行くこととします。
Google mapで目的地を入力します。
移動手段を選びます。電車マークを選択します。
電車のマークを選択すると、下記のように地下鉄やバスなど複数の移動方法が出てきます。いくつか選択肢がある場合は、乗り換えの回数や到着時間、歩く距離を考慮し最適な手段を選択します。
複数の選択肢から一つを選ぶと詳細が表示されます。
行き先の方面と、降車駅を確認し、その通りに乗車します。
この場合は、30番バスの「Pigalle」行きを利用します。降車駅は青で囲ってある「Charles de Gaulle- Etoile- Kleber」で降りればOKです。
バスも地下鉄も、乗車中に通過駅を確認することができます。
電車を利用する場合も同じです。改札を通過すると、方面ごとにホームへ行くルートが表示されています。Google mapで方面を確認してその通りに進みましょう。
目的地までの行き方は以上です。
・「Navigo」まとめ
その①:パリでの移動は“Navigo”が便利でお得!
その②:空港バス「ロワシーバス」を利用するなら尚更お得に交通費を抑えることができる。
その③:シャルルドゴール空港で購入ができる。
その④:発行には証明写真と窓口での手続きが必要。
その⑤:金曜日〜日曜日は、当日から使えないので注意が必要。
その⑥:一週間使い放題だが、購入した日から一週間ではなく、月曜から日曜日の単位で利用可能。
初回だけカード代金(5€)が必要ですが、Navigoカードがあれば、次回パリに来た時ロワシーバス(シャルルドゴール空港からオペラ行き直行バス)乗り場でチャージし、これに乗ってスムーズにパリ市内に行くことができます。
“Navigo”をうまく活用し、便利で快適な旅をお楽しみ下さい^^
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